前頭芋

詩人・来空(らいくう)による、リトル・ポエムの世界

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2009.7

yaho 066

●今後の「リトルポエム」ご案内

【8月】 8月8日(土)14:00-17:00
場所:小金井市福祉会館内 公民館本館 生活室(公民館本館3階の階段を上がって左にあります。)
http://members.jcom.home.ne.jp/koganeishi-syakyo/building/map.html

【9月】9月19日(土)14:00-17:00
場所:NPO法人カッセKOGANEI(小金井市民起業サポートセンター)シャトー小金井1階
小金井市本町6?5?3 tel&fax:042-381-1139
http://homepage2.nifty.com/kacce/link/access.html

【10月】10月17日(土)14:00-17:00
場所:NPO法人カッセKOGANEI(小金井市民起業サポートセンター)シャトー小金井1階
小金井市本町6?5?3 tel&fax:042-381-1139
http://homepage2.nifty.com/kacce/link/access.html

講師:来空
受講料:会場費実費(300円)

ご参加お待ちしています!

お申し込みはこちらから!↓
http://koganei-cs.cocolog-nifty.com/blog/cat35509359/index.html

当日飛び入り参加も大歓迎。

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7月11日

江戸時代、店々では絵だけの看板をかけてた。
例えば饅頭、菓子屋には荒馬の絵の看板(=あら、うまい)、
風呂屋には弓矢の絵の看板(=湯宮)というように。
言葉はいらない。
そして言葉があらゆる力の元だった。

●7月の作品 来空評

・ままのみ ちちなしこ  (密壱)

 日本語とポエムの問題。
 「母の」「のみ」「の道」「身ち」
 「父な」「血なし子」「乳なし兒」
 「ママのみ父なし(=乳なし)兒」
 ままのみち ちなしこ●(5,5)一拍あるから「こ」が重たい。
 多意味性を持つ。日本語の一語の力、二語の力。
 不満だけじゃないんだよ、感動もある。人間の愛。
 父のない子を生むのも母親の道。
 作者の言いたいことが出てきてる。お母さんに感謝してんだよ。
 男なんて風媒花、種蒔いて歩いて歩いてるようなもん。


・さみしうたいむ  (密壱)

 時間そのものがさみしいと。「しう」死の宇宙、死を得る。
 俺自身はものすごい効いてる。


・いたたんたたんあかちんこ  (密壱)

 「あかちんこ」はまだ誰も言ってない。大好き。

・こんどうむなまで  (密壱)

 今度生む。
 生で、なんて、お?う そうしろよ?と言いたくなる。


・にくらし ひぐらし しおのめし  (密壱)

 美意識を踏まえてる。もっと面白くなる。
 汐、塩、死を召し。「しおめし にくらし ひぐらし」


・ははぱぱばばまだ  (密壱)

 これもものすごく面白い作品。
 母、パパ、おばあさんが揃って「まだ」と来たら そうだよな?。
 ははははという笑いにも。どこから笑い声が聞こえるようにするか。
 「ハ。ははぱぱばばまだ」とハを入れんのよ。
 笑いの言葉が流れていく。この一字で効く。
 もしくは「ははぱぱばばハ、まだ」ここ。
 他にも方法いっぱいある。個人が決めて。


・えこせな いなせこえ  (密壱)

 「いなせこえ」ってのはいいな。何も言うところないわ、面白いよ。
 ただ、はっきりしない言うか、ちょっと曖昧で感情が分散して声の元が聞こえない。
 例えばよ、「えこせなか」・・「えこせなく・・」もっと衝撃的な言葉になる可能性。
 わからんままでもいいよ、掘り出せ。そのままで。
 あ、「eco」か!それなら意味も現代の人に伝わってるわ。作品が非常に若くて。 

 密壱さんの作品、全部非常に面白いと断言できる!


・ん!玉●●●?!ランナー? <パチンコ殺人事件>  (来空)

 成功か不成功かわからない。
 パチンコ店の殺人事件あっただろう?あの人たちポエムを知らない。
 ドンドコドンドコ出すことによって生活してる。
 男もそうなのよ。玉が。たまらんなーーー
 玉がランナーになって次々次々出てくる。
 パチンコの玉だって馬鹿には出来ないよ、っていう思いを込めて。
 

・無限(むげむ) 果て 精虫(むし) 無ではむけむ <回文> (来空)

 精虫は男半分になってきてる。哲学が間違ってる証明みたいなもんだろう。
 ほんとは無限に果ててはいけないもんで。
 一言で言えば成功してない句。


・いかついモー一回 <回文> (来空)

・♂(やり)もって♀(ポポ)でつまりや  <回文> (来空)

・老い。逢う。青い愛。 <あ行> (うるか)

 漢字を入れると散文的になる。
 こういう風に揃ってくると気持ちがわかる部分ある。


・相生(あいお)い、相老い、えいえいおう <あ行> (うるか)

 「相生」漢字の方は消してってもいいよ。あってもいいけど。
 えいえいおうと来ることで読む人の気分が盛り上がっくる。荒馬のように荒らされてる。
 説明的だけれど、年寄りに労わりを、という人生観が出てる。


・「ああ、吾(あ)」「うう、吾」言い合い、飢え。 <あ行> (うるか)

 精神の様を語っているところが現代的。
 ちょっと驚きに欠けるけれど。


・そう もしかして先祖のあなた?  (桂久爾)

 「そう、穴だ もしかして先祖」の方が面白い。

 「先祖の穴からあなた」by波丸鴨


・誕生(たま)おびただしい血管を断ち  (桂久爾)

 「血管」は散文化。
 「断ち」もだけど、「た」を使ってるから効いてくる。
 「おびただしい」には帯びた、帯も出て来る。
 「たまたっておびただしい」・・「たってたま」・・
 正があって逆もある。いい句になる可能性はある。


・うたはるか まなびやわかれつなぐみち  (桂久爾)

 「まなび」「わかれ」常識がある。「つなぐ」いらない。
 「みち」はポエムだけど。しくじりだな、この句は。


・瀧寵旅穆山(たきむぐめたびをみたろひ) <父命日に> (桂久爾)

 “こういうかたちで私は生きる”伝わってくる。

・よねんねんね草 <祖父命日に> (ぽくりょい)

 「咲くねんね草」にすれば回文にできるね。
 素直で正直な句。


・つぶしおっとをしぶつ <回文> (ぽくりょい)

 このままで面白い。お前の回文も深くなった。ここまできたらすごいわ。
 夫が私物だったり私の仏だったり。“私の仏である”。殴る「ぶつ」も含んで。
 ここまできたら夫婦愛も成立してるわなあ。
 夫を殺しちゃったら仏だよ。人間を越えた愛を感じる。
 お母ちゃんもオレをこうしたんじゃないかと。
 ぶし→ぶつ、「ぶ」の変わり方も非常に面白い。「っと」で詰まるのもいいなあ。
 声調化と共に意味がダブってることの重み、短詩としてイミで繋ぐ部分とひらめきの面白さ。
 拝ませて!いい句だよ?


・ゾーリ ソーリ リソー リゾ <回文> (波丸鴨)

 「総理の理想は理屈。」by作者

 「ゾーリソーリ」ってきただけでも面白いわなあ。
 漢字にするかカタカナにするかの問題も絡んで来て 面白い句になるなー。
 「草履総理」だけでも面白い!


・貌狩千転蛙  (波丸鴨)

 元:せんてん顔狩ガエル

 漢字だけを並べると驚きになる。
 面白いな?腹かかえて笑っちゃう。


・定まらぬ宵の毒素に狂喜する  (浩)

 言いたいことはすごくよくわかる。
 でも僕が詩を書くのは言葉の毒素に狂喜したい、定まっていないものに触れたいから。
 この詩自体は全然狂喜してない。


・初夏の喪服は生き難しを生きる志  (浩)

 上のとこれの二句は談林。これをどう韻文に変化させるか。自分自身を韻文化。

・いえいとするるすといえい <回文> (浩)

 これは韻文になってる。「いえい」は家であってイエイである。留守と言え。
 「る」が重なってくるところが非常に面白い。
 始めと終わりを示すものが回文。


・あんびしゃす その名号にハタと迷って  (浩)

 「その名号」この説明はいるんかな?
 「あんびしゃす」ってのが面白いねえ。
 「ハタとあんびしゃに迷って」なんて。旗が迷ってるとかね。
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