前頭芋

詩人・来空(らいくう)による、リトル・ポエムの世界

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馬独り忽と戻りぬ飛ぶ蛍

M38

「馬独り」と叙し「忽と戻りぬ」といった表現に驚くというよりも、豊富な季節感情を捉えて、自然観賞の深さを示し、朗々たる調子の妙を発揮している事に驚嘆する。(安斎桜傀子)

叙法に異色がある。当時としては、ずいぶん新しい作風であったろう。ことに「ひとり」と「こつと」と修飾語を重ねたところ、突然の思いがよく出ている。そういうサスペンスを強めるように「飛ぶ蛍」と置き、無音の照明を与えたところがおもしろい。従来の蛍の連想の範囲を越え、しかも、十分蛍の情趣を備えている作品。(中島斌雄)

両者の鑑賞をふかく読みとることも大切なことだろう。
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