前頭芋

詩人・来空(らいくう)による、リトル・ポエムの世界

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八月のリトルポエム

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●今後の「リトルポエム」ご案内

テーマは「詩の朗読と実作」。
来空ならではの、独特な世界を読み上げます。
フレッシュな十代の作品から、回文あり、おおらかな愛あり、労働歌あり、痛烈な社会批判あり。
おなかを抱えるパフォーマンスです。だまされたと思って一度きてみてください。

日時:【9月】9月14日(日)14:30-16:30
    【11月】 11月9日(日)14:00-17:00
※10月は、来空が「詩のボクシング」出場のためお休みです。
場所:小金井市前原暫定集会施設
講師:来空
受講料:会場費実費(200円程度)

ご参加お待ちしています!

お申し込みはこちらから!↓
(「リトルポエム」のところまでスクロールしてください。)
http://www.koganei-cs.org/culture.html
当日飛び入り参加も大歓迎。

地図
http://www.koganei-cs.org/map.html

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●八月の作品 来空評

 今日は、作品がどのように文体化されるのかの試み。

・きぎこずえひぐらしどおむ  (桂久爾)

 「き」この一文字で「木」でもあるし「気」でもある。
 こういうことがあるからこそ、日本では五・七・五が出来たりした歴史がある。
 一語からだんだん言葉が増えていくことは快感である。
 そうしてくっついたいり離れたりしながら文体ができていく。
 「ひぐらし」は「蝉の鳴き声」でもあれば「その日暮らし」でもある。
 そこに「ドーム」という社会的構造が出てくる。
 「木木梢蜩ドーム」・・・漢字で書くと堅苦しい。ひらがなに日本語の良さがある。
 濁音が四文字。濁音は詩を汚くすると言われてきたが、僕は反対する。


・コウツウユウドウインノーテン  (みみ)

 作者の構造自体に表れる面白さ。
 コ「ウ」ツ「ウ」ユ「ウ」ド「ウ」、リズムだけで仏教のお経のような。
 その後に来る「イン」がまた効いてる。
 僕はこういう場合に、同じ部分を外してみようと試みていた時期がある。
 この場合だと「ウ」を取ってみて「コツユド」。コツユドってなんだろう?
 わけわからん言葉の面白さ。


・亡骸(ぼうがい)みみずみづから  (みみ)

 暑いところにみみずが出てきて干からびて死んでることよくありますね。
 「亡骸」という言葉には、因縁的な、追憶的なおもいを感じる。
 
 「皮膚呼吸のために出てくるんですって!自殺ですよね。」byみみ

 みみず自体が自ら妨害してる、という全体の視野もある。
 すごい句。こわい句。素晴らしい!と思いますこの句。


・サケた キ魅チ魅ワタシ 後頭花(コウトウバナ) ポンっ  (波丸鴨)

 ポンっでわかりやすくなりましたね。
 キ魅チ魅ワタシ・・・君だチミだ私だ。なんでもかんでも。
 花の中に君もチミも私も入っているという状況、そういったものの混沌。
 「魑魅魍魎」と同じ意味じゃないかな。
 魑魅魍魎は元々、鉱物の霊、見えない魂を含んでる「魑魅」と、
 迷い、捉え直しながらも結局は霊だ、という「魍魎」の意味を持っている。
 だからこれは「魑魅魍魎がわかった!」という句じゃないかな?
 もっと良い句になる可能性を秘めてる。


・醜男の玉出来て股の興し    
・思考の玉出来て又の御越し  <回文>(波丸鴨) 

 玉は金玉でも何でもいいんですが、現実の混沌、わけのわからないものも
 含んでいる。僕にはピッと入ってくるものがあって。
 思考の?は、こういうことでもあると言いたかったのかな。
 「出来たらまたお越しくださいませ」というかんじもあって。
 悪い句じゃないですよ 面白いですよー 面白いね?。
 今の漫才家でもこんなこと言ってる人いないよー。
 言ってやりたいね。いや、傑作。


・キビ 夏の綱引  (来空)

 きび・・・機微。

・往来の危険を犯しても  (浩)

 非常に散文的。
 状況を説明して終わってしまうことは表現ではない。
 危険を冒していない。情念を表現しなければならない。
 自分自身の作品に驚くこと。
 「オーライ金玉が走ってる」に変えなさい!!


・あおひるがおのきんぎょのからだ  (桂久爾)

 「からだ」が散文的になる可能性。なくてもわかる。効き目がない。
 イメージが痛烈に伝わってくる言葉があれば「からだ」はいらない。

 「浴衣の柄のイメージでした。」by久爾

 なんか他にないかな?金魚が少女・・・金魚柄少女・・・


・はなびぎんかくしゃくやくほくと  (桂久爾)

 キレイなイメージはある。全体的にぴしっと来ないのはなんでだろうかと
 考えると、「しゃくやく」あたりで混沌。はっきりしない。
 どうせならもっとはっきりしたものになってほしい。
 「ほくと」がキレイすぎて合致しない。
 法師しゃくやく、坊主しゃくやく、亡者しゃくやく・・・
 もうちょっと整理してほしい。 

 「はなびぎんかく蕪村(or芦雪)しゃくやくは?」by久爾

 来空にしてほしいな?


・うめこじんぶくにおうむくげ  (桂久爾)

 植物があって故人があって個人があって吹くがあって背うがあってにおいがあって・・・
 いろんなものがある。何が詠いたいかはっきりしない。
 でも、わけわからんところが面白い。


・鉄建打鋲蜩城木霊  (桂久爾)

 難しいところあるけどよく書けてます。
 漢字だけ連ねたやり方。
 てっけん
 だびょう
 ひぐらしじょう
 こだま。
 「ひぐらしじょう」ってのは面白いね。
 木霊の領域だ。


・玉のりブルマー丸ふりのまた<回文>  (蕪無)

 かわいくできてる。

・そら、すずめおんぷっぷ  (蕪無)

 すずめとぷっぷが合致しない。
 読んでるうちに「ちょんちょん」に変わっちゃう。
 「そら、すずめおんぷぴょん」にしよう。


・よく生える夏  (またこ)

 よく生えるよなあ?。
 言い切りの形の作品は少ない。
 こういう切り方をしたら、今後すごい言葉も生まれてくるよ。
 これは面白い句です!


・くがしるしがく<回文>  (苑葉篠木)

 句が 記し 学。
 句が 知る 詩学。
 なんとでも読めて面白い!

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